土用丑の日

投稿日:2012年7月28日


皆さんこんにちわ。

 

みなさんもご存知のように、昨日7月27は土用の丑の日でした。

 我がケアステーション暖でも、お客様には是非ウナギを召し上がっていただき、暑気払いをしてもらおうと前々から計画を立てていました。

 

ところが今年のうなぎの不漁とそれに伴う高騰から、予算内でのウナギ提供が難しい、との結論に至った我々スタッフ。 しかし土用丑の日は待ってはくれない、さりとてない袖は振れぬ。

 

話し合いは紛糾し、眠れぬ夜が続きます。

進退窮まったスタッフ一同でしたが、社長の鶴のひとこえであっさり問題は解決しました。

 

「じゃあ釣ってこようか」

 

一見して荒唐無稽な結論ですが、暴騰と言ってもいいほどの値上げを果たした今年のウナギを、なんとかして皆様へお届けするためには、釣ってしまえるのならそれが一番でしょう。

 

なにしろ日本産の天然モノ。養殖ウナギとは一線を画すはずです。

 

そのような経緯があり、ここ2,3週間ほどの間、本業:介護職員である我々は、副業として釣り師を名乗るに至りました。 とはいえ日中は本業であるデイサービスがあります。ここをおろそかにするようでは本末転倒。 勢い、勝負はウナギの活動する日没後ということになります。

 

送迎を終わらせた車が暖へ帰ってくるやいなや、今までお客様がいた座席には釣竿やクーラーボックスが居座ることになります。 介護士から釣り師へ、変身の瞬間です。 さぁいこう。

 

目的地は茅ヶ崎湾岸、相模川終端の地。

かっとべ! ラウム! ~

 

一時間後、現地到着~ さて、介護においては十年選手の我々ですが、釣りに関しては全くの門外漢です。 釣竿のセッティングから仕掛けの設置、エサの取り付けまで最初は社長に委任する始末です。

 

「なんですかこれ、アオイソメ? 気持ちワルイな・・・」

 

「うわっ なんか噛んできた! って、体液が! 黄土色の体液が!」

 

突堤に情けなく響く男性スタッフの悲鳴。

 

もちろんこんな調子でウナギがかかるはずも無く、深夜0時をもって目出度くボーズ・DE・フィニッシュ。

 

その日の帰路は、釣りの奥深さに叩きのめされたにわか釣り師たちの嘆きに満ちていたといいます。

 

しかし諦めるわけにはいきません、全てはお客様のため。 なんとしてもうなぎをつり上げなくてはなりません。 というわけで、それからというもの、デイサービスが終われば釣りに赴くという二重生活の日々が始まります。

 

以下で主な釣果を列記したいと思います。

 

2日目 フグ フグ キス(小)

 

3日目 フグ 草 空き缶

 

4日目 フグ アサリ(貝殻のみ)

 

5日目 フグ ナマズ 6日目 フグ カキ?(貝殻のみ)

 

… いかがでしょうか。

 

いつ何時でも、必ず絶対にかかるフグの呪いにかかった我々の悲哀が見て取れるのではないでしょうか。 釣りを嗜む方はご存知だと思いますが、フグというやつは当たりや引きが強いくせに食べることもできず、大体が小さくて、釣り上げたあとは針を外す時に噛み付かれ、逃がしてやるというのに体を膨らませて威嚇するという、釣り人の喜びとは一切無縁の魚です。

 

今度行くときにはバドミントンのラケットでも持っていって遥かかなたまでスマッシュしてやる、と思わずにはいられないほどです。

 

さて、ふぐの呪いの解呪もならず、ついに土用丑の日を目前とした7日目の深夜。 今やアオイソメの噛み付き攻撃にも怯まず、頭から串刺しにしてしまうほどに成長したケアステーション暖一行が茅ヶ崎に降り立ちました。

 

ラストチャンスということで気合も充分、今日も順調にフグや空き缶、ヘドロなどをつり上げ、湾内環境の整備に貢献していたときのことでした。 唐突に、全く何の前触れも無く、釣り「ど」素人であるスタッフCが何かを引き上げ一言発しました。

 

 

 「あ、釣れました」

 

おいおい、フグを釣ったなんて報告、今更お腹いっぱいなんだぜ? そう思いながらも、一応駆けつける一同。 突堤のひび割れた地面の上にいたのは…

 

 

どういう神の悪戯か。 ウナギ。が。 たしかに。おる。

 思考停止の我々を意に介さずうにょうにょと蠢く細長い物体。

 

釣れない時はとことん釣れず、しかし釣れる時はこんなにもあっさり釣れるものなんだなぁ。 釣り素人がレベルアップし、釣りの何たるかを悟った瞬間でした。

 

 さてそうとなれば余勢をかって2疋、3匹と続けて釣り上げようゼ! 意気軒高に目標を掲げ、深夜1時まで順調に釣果を重ねた結果。 7日目 ウナギ(本命) フグ フグ フグ … 釣り素人がレベルアップしたくらいでウナギが釣れるはずも無く、フグの呪いにかかったままの我々に、釣りの髪は二度微笑むことはありませんでした。

 釣ったうなぎは暖に持ち帰り、確かに釣ったんです! 

僕たち頑張ったんです!というお客様への既成事実作りに利用させていただきました。

 

 P1020705.JPG

 

元気に泳ぐウナギ君 昨日今日とウナギを提供させていただきましたが、もちろんそれはスーパーで購入したものであることは言うまでもありません。

 

ただし、実際にウナギを釣れたという事実がありますので、当日ウナギを出すと、

 

P1020708.JPG

 

当日提供したウナギ。

 

釣れなかったは我らが責、無料にて提供させていただきました

 

 

「これってこの前つったウナギ?」 とのお客様の期待のお声が耳に痛かったです。

 

 「さぁ、どうですかねぇ・・・」

 

 とお茶を濁すのが精一杯の、自称釣り師のスタッフ一同でした。